テトラカルボニルニッケル錯体の分子軌道計算

◎正四面体形A(BC)4形分子の分子軌道計算

プログラム名: td144n

オートマチック(全自動)バージョン(ノンスピン版)

f01作成(f25準備) ⇒ makef05 ⇒ scat計算 ⇒ 周辺プログラム を
一挙に全自動で実行します


td144nの具体的な使い方

テトラカルボニルニッケル錯体[Ni(CO)4]の場合


1.DV-Xα計算環境(コマンドプロンプト画面)で、
  これから計算で用いる適当な空ディレクトリを準備します。

 cd calc [Enter] ・・・c:\dvxaからc:\dvxa\calcに移動します
 md nico4 [Enter] ・・・c:\dvxa\calcの中に、nico4ディレクトリを作成します
 cd nico4 [Enter] ・・・c:\dvxa\calcからc:\dvxa\calc\nico4に移動します


2.プログラムtd144nを起動して[Ni(CO)4]のDV-Xα計算(ノンスピン版)を行います。

 td144n [Enter] ・・・プログラムtd144nを起動します
 28 [Enter] ・・・ニッケルの原子番号
 6 [Enter] ・・・炭素の原子番号
 8 [Enter] ・・・酸素の原子番号
 1.838 [Enter] ・・・Ni-Cの結合距離
 1.141 [Enter] ・・・C-Oの結合距離


3.[Ni(CO)4]のDV-Xα分子軌道計算結果(数値デ−タ)を見ていきます。

 type f08e [Enter] ・・・[Ni(CO)4]の分子軌道(計算結果)を見ます
 type i08 [Enter] ・・・[Ni(CO)4]のネットチャージを見ます
 type bn8 [Enter] ・・・[Ni(CO)4]のボンドオーバラップポピュレーションを見ます
 type f08p | more [Enter] ・・・[Ni(CO)4]の分子軌道の成分原子軌道の割合を見ます


4.周辺プログラムを駆使して[Ni(CO)4]のDV-Xα分子軌道計算結果をグラフィカルに可視化していきます。



td144nで簡単に電子状態計算できる分子の例
(一般的な、正四面体 A(BC)4型分子の例)
No. 化学式 原子番号 結合距離(Å) 備考
A(BC)4 A B C A-B B-C
1 [Ni(CO)4] 28 6 8 1.838 1.141 テトラカルボニルニッケル(tetracarbonylnickel)
無色揮発性液体, 融点 19.3 ℃, 沸点 42.2 ℃.
反磁性, レッペ反応の触媒, 猛毒.
・表中の原子間距離は、(社)日本化学会編 化学便覧 基礎編 改訂5版 丸善 2004年 に掲載されている数値です。
・表中の備考欄は、化学大辞典理化学辞典無機化合物・錯体辞典有機化合物辞典より一部抜粋しております。


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岡山理科大学 理学部 化学科

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